【献本】『ベトナム戦争と韓国、そして1968』

人文書院の編集者・松岡隆浩様より、コ・ギョンテ著/平井一臣ほか訳『ベトナム戦争と韓国、そして1968』をご恵投いただきました。ベトナム戦争における韓国軍の民間人虐殺を入念な調査によって掘り起こした、もう一つの1968年論です。自国民中心主義を脱し、加害者としての歴史を語り伝えることの重要性を浮き彫りにした本書は、東アジアの歴史に新たな光を投げかけるだけでなく、わが国の侵略・戦争史にも再考を迫ります。


以下、併せて過去に松岡様からいただいた人文書院の書籍を紹介します。



パトリシア・ヒル・コリンズ+スルマ・ビルゲ 著/小原理乃訳、下地ローレンス吉孝監訳『インターセクショナリティ 』

複合的な力関係を記述する交差性(インターセクショナリティ )の理論を包括的に解説した重要文献。


マキシム・クロンブ著/武田宙也訳、福田安佐子訳『ゾンビの小哲学』

いまや大衆文化とサブカルチャーを読み解く鍵となったゾンビ表象を、哲学的・社会学的・美術史的観点から分析するモンスター論の好著。


J・M・クッツェー著/くぼたのぞみ訳『モラルの話』

ノーベル賞作家クッツェーの短篇集。生命、動物、暴力、排除などの主題を扱います。最後の物語は「ガラス張りの食肉処理場」。


カトリーヌ・マラブー著/平野徹訳『明日の前に―後成説と合理性』

「物自体」に迫れないとするカント的相関主義の乗り越えをめざしたカンタン・メイヤスーに対し、現代生物学の知見を手掛かりにカント哲学の再解釈を図った挑戦的な一冊。

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