【書籍紹介】『南の認識論』
法政大学出版局の郷間雅俊様より、ボアヴェントゥーラ・デ・ソウザ・サントス著/北野収訳、松下冽解題『南の認識論――不在の社会学と正義』をご恵投いただきました。社会的不正義に挑むための認知的正義を求める重要文献です。
植民地主義と一体になったヨーロッパ中心主義は、今日に至るまで、ヨーロッパの科学知こそが唯一の正統な知識であるとして、これに特権的地位を与えてきました。それは同時に、南側の知識を「存在しないもの」の地位に追いやる認識の抹殺=エピステミサイドを生んでいます。本書はこの社会的不正義の根底にある認識的不正義を解体するために、知識のエコロジーという枠組みにおいて異文化・諸知識の対話による認識の脱中心化を図ります。ラテンアメリカ脱植民地性理論の系譜を受け継ぐ、新しい古典と言えるでしょう。
私の研究プラットフォーム《交界の羅針盤》は、まさにこのテーマを中核に含むため、今後、繰り返し本書を参照するに違いありません。
なお、サントスをめぐる事件についてはこちらの記事をご参照ください。
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